ベルンハルト・シュリンク 著
松永 美穂 訳
昨年、同じ筆者の小説「朗読者」を読んだ。
ドイツにおける戦争の問題を背景とした小説であった。
「逃げてゆく愛」は、7つの短編から構成されている。
東西ドイツの関係やユダヤ人との関係などを背景としている作品もあり、少し分かりにくい所もあったが、各々、ミステリータッチで、結論を読み取らせない形で、読み進ませる。
作品としては、"もう一人の男"、"少女とトカゲ"、"甘豌豆"等が面白かった。
内容としてはどの作品もある種さめた愛情が描かれている。
2001年9月25日 発行
発行所 (株)新潮社
ISBN 4-10-590026-9
C0397 \2000E