リチャード・バーン 著
小山 高正・伊藤 紀子 訳
知能は人間だけの物か？進化の結果として知能を持った霊長類が人間になったのか？
本書では、知能の結果と言える行動を類人猿やサルが示していることを具体的なフィールドワークでの観察事例で示す。
例えば、相手の行動を読んでだますこと、人に教わった言葉（手話）を使い、子どもに伝えること、などである。
知能も進化してきた。特に、群れの中での社会性が知能を育ててきた。
また、それに伴って、大脳皮質が成長してきていると言う説である。
一般読者向けの本ではあるが、霊長類の進化の系統図、心理学の用語など専門的な内容もあり読むのに少し時間が掛かった。
人間は他の動物とコミュニケーションできず、彼等の思考が分からないので、それを計ることは難しいが、やはりなんらかの知能を持っていると考えても良いのではないかと思う。
1988年2月24日 第1刷発行
発行所 (株)大月書店
ISBN 4-272-42009-7
C0011 \3600E