井上 章一 著
女性のパンツが見えるとなぜかドキッとするという現象や心理はいつから始まったのか？
筆者の長年の文献収集や考察の成果を集大成した本である。
図や文中に現れる言葉などから、電車の中で読んでいると何となく気恥ずかしい部分もあった。
収集文献のタイトルなども普通は目にしないような、ちょっと恥ずかしい感じのものであり、筆者がよくこまめに集め分析したと驚かされる。
パンツ（ズロース）がいつから、どのようにしてはかれるようになったのか、また、パンツをはくことは女性にとってどのような意味をもっていたのか等色々な文献をもとに分析している。
確かに、きちんとはいていれば、パンツが見えても、見られても別に恥ずかしいことも、うれしいこともないはずだ。
1950年代パンチラ革命説を筆者は述べている。
女性が自分だけのお洒落として、（他の人に隠す形で）パンツをはきだしたことに由来していているのではないかと言う考察だ。
このようなパンツに関する感覚も、ファッションと同じように今後も変化して行くのかも知れない。
朝日選書700
2002年5月25日 第1刷発行
発行所 朝日新聞社
ISBN 4-02-259800-X
C0336 \1400E