夏目 漱石 著
本作品は、大正3年4月から8月まで、朝日新聞に連載されたものだそうだ。
ストーリーは、主人公と「先生」の海水浴場での出合いから始まる。
主人公は、先生を慕い先生の家にも出入りするようになる。
先生は、奥さんと暮らしてるが、職にもついていないし、世間とも付き合いをあまりしていない不思議な人物である。
先生は、月に１度、墓参りをしている。これが、先生が世間との関わりを絶ってることとも関係しているようだ。
主人公は学生であったが、卒業し、帰郷するが、父親の具合が悪く、東京に戻ることがなかなかできない。
その中、「先生」から分厚い封書が届く。
その封書に先生が、世間と付き合いを絶つようになった経緯などが、述べられている。
本書は、3部から構成されるが、最後の１部が、先生の手紙であり、主人公は出てこない。
本当の主人公は、先生だったのだと思う。
1985年10月11日 第71刷発行
発行所 (株)岩波書店
ISBN.... \300