壺井 栄 著
昭和36年に初版出版された本である。
昭和3年春に、一人の新米の女性教師が、岬の分校に赴任する所から話は始まる。
先生は、洋服を来て、自転車でさっそうと通勤してきた。
1年生12人の担任となる。
先生は、とある事件をきっかけに本校へ赴任し、担任を離れるが、ずっと慕われる存在となる。
物語は、小学校１年に入学した生徒たちが、三十歳近くになるまでの、先生と、生徒達の人生を淡々と、また、会話の部分は、瀬戸内地方の言葉を使って、綴っている。
貧しい村の生活と大戦による思想的制限や戦死などによる不幸なできごとなどが描かれている。
筆者の平和や自由への切望が描かれている。
角川文庫 2094
平成16年5月20日 84刷発行
発行所 (株)角川書店
ISBN4-04-111308-3
C0193 \324E