湯川 豊 著
渓流釣りを趣味として、春から秋の限られたシーズンに、東京から各地の渓谷に通って、イワナやヤマメ等を追いかける。
千曲川源流や新潟赤谷、奥美濃揖斐川、岩手産女川、ヨセミテ、奥只見などを巡る。
その中で、出会った人びと、自然などを情感をこめて記す。
イワナやヤマメにめぐりあうまでのアプローチ、魚達の姿、釣れた時の思い、釣り逃した時の思い、魚と出会えなかった時のことなど、じっくり思い出し、味わうように、描かれており、本当に渓流釣りが好きなのだと感じさせる。
また、釣り仲間、渓流釣りに絡み出会った人びと、元漁師の旅館の主人、釣りに生きるために乞食になった人、密漁監視員、そして、遭難した植村直己とのエピソードを描いている。
ちくま文庫
1991年5月28日 第1刷発行
2003年5月10日 第6刷発行
発行所 (株)筑摩書房
ISBN4-480-02533-2
C0176 \620E