小原 信 著
タイトルのiモードは、携帯のiモードそのものをさすのではなく、携帯などの情報機器を通して、コミュニケーションを計ることが一般化している社会・世代を指している。
このような社会では、これまでの個人や仲間と異なるiとweが現れると述べている。
iとweさらに、これと関係しないtheyをさらに幾つかのカテゴリーに分けて考察している。
iは、weの一部であるが、強くweを構成するものではなく、iに取って都合の悪い時は、切り離してしまう。
都合が悪いと、リセットなり、スイッチオフする感覚である。
また、iに関しては、個室化が進んでいる。
色々な面で、高い頻度で、繋がっているようであるが、他の人との深いかかわりは、避けている。
theyは、全く関係ない人と言う訳ではなく、無視できる人、消えてほしい人なども含まれる。
情報倫理学は、情報化社会での人の関係性のあるべき姿を求めて、筆者が提案、研究している物だそうだ。
倫理学と言う学問に馴染みがないためか、読み終えるのにかなり、骨が折れる本であった。
中公叢書
2002年3月20日 印刷
2002年4月10日 初版発行
発行所 中央公論新社
ISBN4-12-003257-4
C1030 \1800E