草野 剛 著
携帯でインターネットに接続することが、今では当たり前になっているが、その元祖であり、今でも、最大手であるNTTドコモのiモードに関してのビジネス戦略を述べた物である。
筆者は、榎啓一、松永真里などと共に、iモードビジネス開発のメインメンバーである。
ネットベンチャー企業の副社長からドコモに転身して、短期間に（2年位？）、iモードビジネスを立ち上げた人である。
現在は、ドコモの取締役である。
iモードは、新しい技術はない、これまでの通信事業と視点をかえ、インターネット的なビジネスモデルにしたのが成功要因だと述べている。
また、ウォレットPCが携帯のゴールである。PCをウォレット化するのは、機能を落とすなどのダウングレードが発生し、阻害要因があるが、携帯にとっては、進化となり、望ましい方向だ。
既存のWebで使っているHTMLベースでアプローチしたお陰で、爆発的にコンテンツを提供してもらえた。
自前で、コンテンツを持たなかったことにより、コンテンツ提供者が、コンテンツの内容の改善をしてくれた。
昨年、ICカードを内臓した携帯（おさいふ携帯）が導入されたが、コンセプトは、既に、本書に記載されている。
長期のビジョンをもって事業を開発していること感心した。
2000年12月20日 1版1刷発行
発行所 日経BP企画
ISBN4-931466-28-1
C2034 \1905E