小森 宏 著
仕事の関係で、筆者がこの本を書いたことを知り、読ませてもらった。
本書は、新選組の生い立ちから終わりまでを筆者がもっとも事実に近いと思われる内容で客観的に記したものである。
新選組の存続期間は、わずか、6年程度とのことであるが、関連する人々、事件も多く、膨大な資料・データを調査研究したものだと思う。
ただ、調査報告と言えるものであり、人名・身分等漢字で記述されるものが多く、読みにくく、何と読んで良いか分らないものもあった。
新選組は、近藤勇を始め、地方の身分の低い武士が、仕官し、幕府に取りててもらうことを目指して、反幕府勢力と闘い、最後は、本来の武士以上に、武士道を全うして、滅んでいったと言える。
時代が、江戸から明治へ移ろうとする間際であり、外国からの開国要求、大政奉還、反幕府など、時代が目まぐるしく移る中、時代や有力藩の思惑に翻弄される。
結果として、新選組は、反政府(幕府)テロ抑圧に武力で闘ったが、最終的に、反幕府側が、政権を取ったため、逆に、殺人集団のレッテルが貼られてしまった。
2003年4月15日 初版第1刷発行
2003年8月14日 初版第2刷発行
発行所 (株)文芸社
ISBN4-8355-5524-4
C0021 \1300E