牧野 昇/石井 威望/三菱総合研究所 著
随分前に買った本だ。
21世紀に向けての最先端技術の動向を三菱総研のメンバーが総力で予測した物である。
10年以上前の予測であるが、内容は、重要技術項目として、的を得たものだと思う。
LSI技術は、予測どおりに進んでいるが、日本メーカーが製造から撤退しつつあるのは寂しい。
薄型ディスプレイは、予測にあったFED(フィールドエミッションディスプレイ)よりも、液晶やPDPが引き続き進化している。
通信・ネットワーク分野では、予測以上に、インターネットが着実に進化・定着している。
情報・知的技術は、AIや感性情報処理は、期待される程には、進んでいない気がする。
エネルギー・資源・環境問題は、問題の認識は、進んだと思うが、課題も多いと思う。
セキュリティ技術は、進化した部分もあるが、地震・津波などの自然災害、巨大事故、BSEや新型ウイルスなど新たな脅威も起きている。また、技術の進歩以上に、耐震偽装などの社会面での問題もある。
医療・バイオなどの分野では、ゲノム解析など進化し、遺伝子治療等進んでいるが、倫理面での課題が出てきているものもある。
ロボット技術は、予測以上に進んでいると思う。
1996年10月24日 初版発行
発行所 ダイヤモンド社
ISBN4-478-23079-X
C0050 P1900E