伊坂 幸太郎 著
事件としては、複雑なミステリーがある訳では無かったが、最後まで、物語の真相が分からなかった。
現在を語る主人公の椎名の物語、2年前を語る琴美の物語が、交互に章として構成されている。
椎名は、大学に合格して、アパートに引越して来る。そして、黒ずくめの衣装の怪し気な隣人河崎に会う。河崎は、椎名に、困っている外国人に贈るために、本屋を襲って、広辞苑を奪うことを誘う。
ペットショップで働く琴美は、ふとしたきっかけで、ブータン人のドルジと知り合って一緒に住んでいる。琴美が以前付き合っていたのが河崎である。琴美の周辺でペット殺しの事件が多発する。
この二人の間にどのようなつながり・事件があるのか？
本屋を襲ったのは何か理由があったのか？
河崎や外国人は共通要素のようである。また、現在、2年前で、共通する人物は、ペットショップのオーナーである無表情の麗子が登場する。
2006年12月22日 初版発行
2007年2月16日 4刷
発行所 (株)東京創元社
ISBN 4-488-46401-7
C0193 \680