マイケル・モーバーゴ 著
ピーター・ベイリー 画
杉田 七重 訳
今問題になっている原発の建設を主題にした絵本である。
筆者の体験にも基づいているのだと思う。
ロンドンの近くの自然豊かな街に原子力発電所の建設計画が持ち上がる。
最初は反対していた住民たちも、最後は建設予定の湿地に住んでいた東洋人の女性と主人公の母のみになり、発電所は建設されることになる。
住人の女性は、祖国に戻り亡くなる。
主人公と母も街を離れる。
そして、50年が過ぎ、主人公が、街を訪れる
街の原子力発電所は、当時反対された様に、老朽化し、発電は停止したが、封印を続けられている。
美しい街を取り戻すことは既にできない。
主人公は、もっと反対すべきだったと後悔する。
子供達に原発建設に対する警鐘をならす絵本である。
2012年11月10日 初版発行
発行所 (株)あかね書房
ISBN978-4-251-07304-4
C8097 \1200E