本谷 有希子 著
第7回の大江健三郎賞受賞作品と言うことで、読んでみた。
13編の短編から構成されている。
著者初の短編小説集だそうだ。
どの作品も読みやすいが、少しブラックで変わった感じのする物語である。
一種のファンタジーと言えるかも知れない。
短いストーリーの中でどの作品も幾つかのひねりが加えられている。
ふと自分が肉体派たと言うことに気づきボディビルにのめり込む主婦を描いた「哀しみのウエートトレーニー」や
意欲のない女子高生があるピアノ教師によって一瞬才能を発揮する「アウトサイド」、
タイトルが長いが、試着を永遠と行う客と対応する店員のストーリー「いかにして私がピクニックシートをみるたび、くすりとしてしまうようになったか」など
が、無さそうでありそうな感じがして面白いと思った。
2012年6月27日 第一刷発行
2012年8月3日 第二刷発行
発行所 講談社
ISBN978-4-06-217704-7
C0093 \1300E