第15週

空を駆けるジェーン

アーシュラ・K・ル=グウィン 著
S.D.シンドラー 画
村上 春樹 訳

第10週に読んだ(素晴らしいアレキサンダーと、空飛び猫たち)に続くシリーズ4作目である。
空飛び猫の兄妹の末妹ジェーンの自立物語である。
ジェーンは、空飛び猫兄妹とともに田舎暮らしするが、そののどかな生活が退屈に思える。
折角空が飛べるのだからと1匹冒険に出かける。犬から追われたり、カラスにからかわれたりする。
やがて、おなかをすかし、都会で、窓の空いた家をのぞくと優しそうなおじさんがいたので、部屋に入りこむ。
おじさんはミルクをくれて、優しくなぜてくれるが、そっと窓を閉める。
おじさんはかわいがってくれるが、カメラの前で、芸をさせたりするようになる。
何か違うと感じるが、窓はいつも閉じられていて、外へ出ることはできない。
しかし、ジェーンは猫と同じように足がある。人が来たスキにドアから逃げ出す。
ジェーンはやがて母猫が町の反対側にいることを思い出し、探し出す。
母猫はおばあさんと一緒に暮らしている。おばあさんは窓を閉めること無くジェーンを受け入れてくれる。
ジェーンはやがて、都会の母猫のところと田舎の兄妹飛び猫のところを自由に行き来きし、生活する。

2001年9月20日 第1刷発行
発行所 (株)講談社
ISBN4-06-210895-X
C0097 \1500E

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