マーク・プライヤー 著
澁谷 正子 訳
500ページ弱のやや長めのパリを舞台にしたサスペンス小説だ。
著者は、イギリス生まれで、アメリカテキサス州在住だそうだ。
主人公は、カウボーイ・ブーツを履くテキサス人のヒューゴーだ。ヒューゴーは、パリのアメリカ大使館で、外交保安部長を勤める。
ヒューゴーは、休暇に、不仲になっている別れた妻とよりを戻そうとセーヌ河岸に露天の古書店を出す友人の老人マックスから2冊の稀覯本を購入して、アメリカへ帰ろうとする。
しかし、購入した本の代金を持ってマックスのところに戻るとマックスが誰かに連れ去られようとするところだった。
警察にマックスの救助を頼むが、マックスは自分から行ったとして、取り合ってもらえない。
ヒューゴーはマックスを探しまわるが、見当たらない。
マックスのアパートも荒らされているし、マックスが店を出していた場所へは古書の知識のなさそうな人が店を出していた。
他の古書店主も入れ替わったり、亡くなったりしている。
新しい古書店主を仕切る正体不明の人物が古書店組合長になっていることがわかる。
ヒューゴーが買った本が、オークションで、高額で落札される。
そして、マックスがかつてはナチ・ハンターだったことがわかる。
マックスの売った本に、ナチ関連情報が隠されているのだろうか？本を落札した伯爵がマックスの失踪に絡んでいるのだろうか？
元CIA局員のトムや大使館の秘書エマ、ジャーナリストのクラウディアなどと協力し事件を解明してゆく。
2013年12月25日 発行
発行所 (株)早川書房
ISBN978-4-15-041296-8
C0197 \940E