村上 春樹 著
表題作を含む7つの短編を集めた本である。
どの作品とも少し不思議で、少し怖い、現実離れしたストーリーだ。
それぞれの物語に登場するのは、夜中にパーティーを開く幽霊、相手の心に描かれたことにより実際に傷付けられる怪獣、
一度だけ人を殴った元ボクサー、氷男が好きになり南極へ行く女性、部屋一杯の洋服を残してなくなった妻を思い身代わりを探す男、
40年前に台風の波に友人をさらわれ恐ろしい夢を見続ける男、耳の悪いいとこを病院に連れていく男が登場する。
どこからこのような発想が湧くのだろうか？
あまり深く考えずにさっと読むことはできるが、いずれも人と心が通じないような状況を描いているのでは無いかと思った。
1999年10月10日 第1刷
2013年4月30日 第24刷
発行所 (株)文藝春秋
ISBN978-4-16-750203-4
C0193 \457E