第15週

未来のだるまちゃんへ

かこさとし 著

筆者は、1926年生まれだそうだ。65年以上絵本や児童書を書いてきた。
子どもの頃は、当時の子どもたちと同様に軍隊に入り、パイロットになろうとしたそうだ。
しかし、目が悪くパイロットにはなれなかったため、命拾いした。
敗戦により、大人が言動を180度変えるのを見て、未来のある子どもに、死に損なった命を捧げようと決めた。
最初は、企業で働きながら、セツルメントという社会活動に参加し、子ども向けの紙芝居などを行った。
1956年に初めての絵本「だむのおじさんたち」を出してから、現在まで600点くらいの作品を出している。
本書でも大切なことはすべて子どもたちに教わったと書いてあるが、子どもたちと真摯に向かいあって、まじめな作品作りをしていることを感じた。
また、東大の工学部応用化学科を卒業した工学博士らしく、理科系の絵本も多い。また、色々なものを徹底的に集めて描いた絵本も多い。
「こどもの行事 しぜんと生活」と言う月毎の絵本図鑑もときどき見るが、その月にまつわる行事や自然現象を細かに集め大人が見ても面白いし、感心させられる。

2014年6月25日 第1刷発行
発行所 (株)文藝春秋
ISBN978-4-16-390054-4
C0095 \1450E

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