カルロス・ルイス・サフォン 著
木村 裕美 訳
「上巻」に続き下巻を読んだ。
下館では、塔の館の以前の所有者マルラカスについて、また、塔の館で起きたことについてダビッドが調べる。
マルラカスは、自殺でなく、誰かに殺されたのではないかとダビッドは思い始める。
マルラカスの関係者である共同経営者の弁護士、女優や魔術師、そして、事件を担当した警官のサルバドル等が登場する。
ダビッドの周りで、事件が次々と起こり、亡くなる人も出て来る。
ストーリが素早く展開し、どんどんページが進む。
また、ダビッドの書いている本に絡むのかかつての恋人のクリスティーナが消えてしまう。
ミステリーのようであるが、ダビッドや謎の編集者が年を取ってゆかないようであり、一種のファンタジー的な不思議な感じのするところもある。
一気に最後まで読んだが、少し、もやが掛かったような読後感がある。
「忘れられた本の墓場」シリーズは、4部構成と言うことなので、4作目への伏線となっているのかもしれない。
4作目が興味深いところだ。
2012年7月25日 第1刷発行
発行所 (株)集英社
ISBN978-4-08-760647-8
C0197 \830E