レイ・ブラッドベリ 著
伊藤 典夫 訳者
近未来SF小説である。
華氏451度というのは、書物の紙が燃え出す温度だそうである。
この社会では、進化したテレビやイヤホンのような情報装置などがあるが、書物や読書は禁止されている。
消火器ならぬ昇火器を持った昇火士（ファイアマン）であるモンターグが主人公である。
モンターグは昇火士として、誇りを持って仕事をしているが、一人の少女と出会ってから、自分の仕事に疑問を感じ始める。
本を昇火しに出動した先で、本を捨てずに、一緒に焼かれてしまった女性に衝撃を受け、本を隠し、持ち帰ってしまう。
本をまた読みたいと考えている教授などの協力を得て、モンターグは、逃げ出す。
過去の知識を書物などを通して、自分で得ようとせず、テレビなどから受身的に与えられる情報の中で生きる現代社会を諷刺しているようだ。
2014年6月25日 発行
発行所 (株)早川書房
ISBN978-4-15-011955-3
C0197 \860E