井手 英策 著
北陸富山は、保守的な地域という印象があるが、北欧スウェーデンような社会民主主義的考え方が基盤にあるのではないか？
持ち家率1位、生活保護被保護率の低さ1位、女性正社員比率1位、勤労者世帯の実収入4位ということで、実質的な意味で、住みやすいようだ。
これは、各家庭が、大家族的に、家事を祖母が行い、女性も働きに出ると言う暮らし方が昔からあったことによる。
また、富山型デイサービスと言う介護サービスがあるそうだ。
高齢者の通所介護だけでなく、障がい児の放課後デイサービス、障がい者向けデイサービスなど一つの施設で、年齢関係なく誰でもサービスを受けれる。
地域で、家族のように、共生して行く。
家族のように助け合うと言う風土が、これまでの富山の住みやすさを支えていた。
しかし、これからは、核家族化や少子化が富山でも進む。
公・共・私を上手く組み合わせてみんなのニーズを満たしてゆく必要がある。
富山の良いところ、これからの日本に必要になると思われるモデルを記した著書であるが、筆者の富山への愛も感じる著書でもあった。
2018年8月22日 第1刷発行
発行所 (株)集英社
ISBN978-4-08-721044-6
C0233 \820E