アンソニー・ホロヴィッツ 著
山田 蘭 訳
長編ミステリ小説の上巻である。
上巻である本書では、編集者である「私」が、担当する名探偵アスティカス・ピュントシリーズの第9作を読み始めるところから始まる。
小説の中に、アラン・コンウェイ作の「カカサギ殺人事件」がすっぽり入る形になっている。
上巻は、ほぼ丸ごと、この小説が入っている。
イギリスの小さな村で、准男爵の家で働く家政婦が階段から落ちて、亡くなる。
それに続いて、准男爵が、無残な形で殺される。
家政婦の息子のフィアンセが、村で、家政婦の息子が、母親を殺したのではないかと疑われているので、助けて欲しいと、名探偵ピュントに相談する。
最初は、単なる事故死と考えたピュントは依頼を断るが、第二の准男爵の殺人が起き、連続殺人ではないかと乗り出す。
ピュントは、ドイツ人であり、クリスティの名探偵ポアロを彷彿とさせる。
ピュントが村の中の人間関係、出来事を探り、事件をおそらく解明し、みんなに説明する章に続くと思われるところで、上巻は終わる。
2018年9月28日 初版発行
発行所 (株)集英社
ISBN978-4-448-26507-6
C0197 \1000E