エイダン・トルーヘン 著
三角 和代 訳
本書の著者は、別名義の作家らしい。特殊な文体で、読むのに苦労した。翻訳者も苦労したようだ。
多くは、主人公のプライスが語っているのであるが、自分の語りと他の人の語りが渾然としていてわかりにくいところがある。
主人公は、ドラッグのディーラーという裏の仕事をしているので、その業界の用語やIT関係の用語が多用されている。
また、特に意味のないような下品な言葉も連発で、さらに読みにくくなっている。
事件の発端は、階下に住む老婦人が殺される。裏社会に生きているプライスが、自分の縄張り的なところで、殺人事件が起こされたことが気に食わず、首を突っ込む。
誰かが、これを良しとせず、暗殺者グループ<セヴン・デーモンズ>をプライスにさし向ける。
プライスが、一人で、この暗殺者たちに立ち向かう。プライスもまともな手ではなく、ほとんどあり得ないような破茶滅茶の作戦で対応する。
本名を明かさない著者が普通は書けないような内容、言葉を思いっきり使って書いたとう感じだ。
2019年10月15日 発行
発行所 株式会社 早川書房
ISBN987-4-15-041459-7
C0197 \1040E