生島 治郎 著
1989年に、出版された作品を復刻した作品である。
作品の舞台は、関東大震災の起きた1923年の中国大陸である。
主人公の紅真吾は、上海で小さな商社を営んでいたが、大手の商社が進出してきたおかげで、倒産・破産する。
ひょんなきっかけで、助けた大手商社の支店長から、儲け話を持ちかけられる。
価格が高騰している豚毛を重慶まで行って買い集めてくれば高く売れるという話である。
しかし、揚子江を重慶まで遡る旅の経路は、治安が悪く、土匪の襲撃を覚悟する必要がある。
真吾は、襲撃に対抗し、重慶まで、船を運行し、豚毛の買い付けをこなせそうな要員を募集、中国語や射撃などの力で、選抜する。
重慶に向かうメンバーは、真吾の片腕となる葉村ほか、いずれも上海で、あぶれた一癖ありそうな人物ばかりである。
出発したメンバーには、土匪の襲撃、豚毛商人との駆け引き、次々とハプニングが襲って来る。
真吾は、無事、豚毛を買い付けて、戻る事ができるであろうか？
2019年10月20日 初版1刷発行
発行所 株式会社 光文社
ISBN978-4-334-77922-1
C0193 \840E