和田 誠 著
ことばの波止場(出版社サイト)筆者は、イラストレーターで、2019年10月に亡くなった。
作品は、シンプルであるが、味があり、魅力的だ。
本書は、クレヨンハウスなど3つの児童書のお店が共同で毎年開催していたサマーカレッジで、筆者が講演した際の講演ノートを元にしたものだそうである。
絵のことを言葉に置き換えて話すのは、難しいが、ことばの話なら置き換える作業はいらないということで、ことば遊びについて話すことにしたそうである。
著者は、絵のプロと思っていたが、ことば、ことば遊びに関しても、その知識や見識が深いのに感心した。
主な内容として、小見出しを記すと以下のようなものがある。
しりとり歌、替え歌、記憶法、いろはと五十音、マザーグース、折句、アナグラム、回文、七五調、韻、押韻の実習、など。
過去に聞いたものを記憶していて、紹介しているものもあるが、マザーグースの詩を自分で、韻を踏んだ形で、見事に翻訳したものなども紹介している。
ここで、講演されたことばのセンスが、イラストにも活かされていると思った。
白水Uブックス1088
2006年11月30日 発行
発行所 株式会社 白水社
ISBN4-560-72088-6(上記サイトでは、9784560720882となっている。）
C0295 \900E