川島 京子 文
ささめや ゆき 絵
1925年に、日本で初めてのバレエ学校を鎌倉の七里ガ浜に開校したのは、エリアナ・パヴロバと言う人だそうだ。
エリアナは、ロシア人バレリーナであるが、1917年に起きたロシア革命で、故郷を追われ、1919年に、日本に亡命した。
日本各地を巡業公演して、バレエを披露した。エリアナのバレエに憧れたたくさんの生徒が、学校に集まった。
この絵本は、エリアナとその弟子となった橘秋子の物語を橘秋子の娘の牧阿佐美から聞き取って作られたものである。
エリアナは、戦時中もバレエを日本に広めるために、日本に帰化し、戦地慰問も行った。
エリアナの遺志をついで、橘秋子は、日本のバレエの草創期に多くのバレリーナを育てた。
そして、娘の牧阿佐美は、新国立劇場バレエ研修所所長も務め、日本バレエ界全体のまとめ役となって、多くのダンサーを育成した。
作中では、たくさんのバレリーナが踊りを踊る。
七里ガ浜の浜辺で、踊る生徒たちの写真も印象的だ。
2022年8月25日 初版発行
発行所 のら書店
ISBN978-4-905015-68-0
C8793 \1600