ウイリアム・グリル 作
(William Grill)
千葉 茂樹 訳
本書は、シートンの『私が知っている野生動物』中の短編『ロボ：カランポーの王』を元に、『ロボ』を書いた後のシートンの変化などを追加して作られた絵本である。
アメリカ合衆国の西部に入植者が増えるにつれて、オオカミを取り巻く環境も変わった。
オオカミの群れを率いるロボは、何人ものハンターに、狙われるが、捕まることはなかった。
動物画家で、博物学者のアーネスト・トンプソン・シートンが、ロボを捕まえることを依頼される。
シートンは、いろいろな罠を仕掛けるが、ロボが、かかる事は無かった。
シートンは、雌のブランカがロボと一緒にいることに気がつき、ブランカを捕まえることで、ロボを捕まえることにする。
捕まえたロボは、特別のオオカミではなく、ただの年老いたオオカミだった。
ロボは、水も食べ物も受け付けず、死んでしまう。
しかし、ロボの死の後、シートンは変わり、オオカミの保護とアメリカの自然環境保護に身を捧げた。
丁寧な色鉛筆画で、描かれた大型絵本である。
2017年9月7日 第1刷発行
発行所 株式会社 岩波書店
ISBN978-4-00-111264-1
C8798 \2000