作・絵
キャス・シャックルトン
(Kath Shackleton)
ゼイン・ウィッティンガム
(Zane Whittingham)
ライアン・ジョーンズ
(Ryan Jones)
訳 石岡 史子
ホロコーストを生きぬき、イギリスで暮らす6人の物語を絵本にしたものである。
ユダヤ人であることで、過酷な人生を歩んだ人々である。
6人の子どもたちは、異なった道を歩みます。
ハインツは、ナチによって、学校を退学させられます。ハンブルクから兄のいるイギリスのリーズに行くが、ドイツ人であるため敵国人とされ、イギリスでも収容所に入れられる。
トルーデは、チェコスロバキアで、学校に通っていたが、両親が、北イングランドへ送り出してくれた。しかし、両親は、殺された。
ルースは、ドイツ東部から、チェコを経由して、イギリスのリヴァプールに逃げることができた。
マルティンは、ドイツに住むユダヤ系ポーランド人であり、ポーランドに逃げたが、殺されそうになる。「キンダートランスポート」作戦で、イギリスに行くが、ロンドンの空襲にも会う。
スザンヌは、パリに住んでいたが、ナチが侵攻してきたため、モンデゥーブローに逃げるが、農場で働かされる。戦後しばらくして、赤十字に救出される。
アレクは、ポーランドで生まれる。ナチに捕まり、アウシュヴィッツ・ビルケナウ強制収容所に連れていかれる。ナチの役にたつかどうかの選別を間一髪で、すり抜け命は助かるが、厳しい収容所生活を強いられる。
ホロコーストを生きぬいた子供達ももう高齢となり、生の証言を聞くことが難しくなってきていると思う。絵本を始め、色々な形で、残すことは、重要だと思う。
人物は、黒目がなく描かれ、少し切ない絵本である。
2022年11月10日 第1刷発行
発行所 合同出版株式会社
ISBN978-4-7726-1504-4
C0036 \1800E