アンソニー・ホロヴィッツ 著
(Anthony Horowitz)
山田 蘭 訳
＜ホーソーン＆ホロヴィッツ＞シリーズの3作目である。
ロンドン警視庁の顧問であるホーソーンが事件捜査、解決するのを作家であるホロヴィッツが本にする設定である。
本作では、シリーズ第1作の『メインテーマは殺人』の刊行に向けて、プロモーションとして、オルダニー島で開かれる文芸フェスに、二人が参加するところから始まる。
文芸フェスには、児童文学者、多言語を駆使する詩人、不健康なレシピ本刊行のシェフ、降霊体験をまとめた霊能者他アクの強い人が集まる。
文芸フェスのスポンサーの家で、パーティが開催されるが、その夜、スポンサーが庭の離れで、椅子に縛られ殺される。
島には、送電線の誘致派と反対派の対立があった。物語のタイトルの「ライン」はこれからきているのではないかと思った。
また、スポンサーの部下になっていた杖の男は、かつてホーソーンが捕まえたアボットで、怪しげな人物である。
事件の解明が進まないうちに、スポンサーの妻も洞窟で、殺される。
そして、アボットが殺人犯として、容疑が掛けられ、警察が向かうと、いなくなり、やがて、崖から飛び降りる。
アボットが犯人として、事件解決と考えられ、島を離れるが、ホーソーンから、ホロヴィッツに連絡が来て、文芸フェスでの忘れ物をとある人物に返すと言う。
物語の最終盤で、どんでん返しがあるのだろうか？
2022年9月9日 初版発行
発行所 (株)東京創元社
ISBN978-4-488-26513-7
C0197 \1100E