飯野 和好 作
本書は、作者が小学生の頃、昭和30年前後の秩父の山での自給自足の生活を描いたものだそうだ。
作者の家では、色々な動物を飼っている。羊、牛、鶏、ウサギなど。学校から帰ったら、羊を山の草場に連れていく。
夏には、お蚕さまを育てます。桑の葉っぱをバリバリ食べます。
秋には、干し柿を西の軒先に吊します。
冬には、山へ薪を取りに行って、ソリ遊びをします。
寒い木枯らしが吹きますが、羊はもこもこの毛に包まれて平気な顔をしています。
とうちゃんが、羊の毛で、セーターを作ってくれると言っています。待ち遠しいです。
春になって、毛糸屋さんがやって来て、羊の毛を刈ってくれます。
しばらくしたら、毛糸屋さんが、毛糸を持って来てくれました。
かあちゃんの妹が、編み機で、セーターを編んでくれました。羊の香りです。ありがとう。
素朴な絵で、昔の生活を描いた懐かしい感じのする絵本です。
2022年10月 初版第1刷発行
発行所 株式会社 偕成社
ISBN978-4-03-350250-2
C8793 \1400E