マイケル・モーパーゴ 作
(Michael Morpurgo)
杉田 七重 訳
アフガニスタンで、戦争が始まり、羊飼いのオマールの一家も爆撃の被害に遭う。
お父さんが死に、妹も行方不明になる。お母さんとオマールは、難民キャンプに避難する。
しかし、難民キャンプも安全でなくなり、海に逃げて、船で、イギリスのサイードおじさんのところへ行こうとする。
お金が足りなくて、お母さんとイギリスのサイードおじさんの所で、再会を約束して、オマールだけがボートに乗る。
ボートは、嵐にあってしまい、小人の国リリパット国にたどり着く。そこはガリバーが流れ着いた島だった。
オマールは、リリパット国の人に大事され、「ガリバーのむすこ」と呼ばれる。
そして、リリパット国の人に、クリケットを教えたり、隣国のプレフスキュの暴君プロナーを追い出し、両国に平和をもたらしたりする。
オマールが、イギリスのサイードおじさんのところに行って、お母さんに会いたいと願っていることをリリパット国の人たちが知り、オマールに船を作ってくれる。
オマールは、リリパット国で、仲良くなったザヤとナトバンとともに船に乗って、イギリスをめざす。
三人の乗る船は、嵐にあって、溺れてしまいそうになるが、ジェイジェイと言う女性の船と出会う。
ジェイジェイは、三人をイギリスに連れていってくれるだろうか？オマールは、お母さんと再会できるのだろうか？
難民の問題とガリバー旅行記を結びつけ、子どもたちにも難民問題を知るきっかけを与えることのできる本だと思った。
2022年12月19日 初版第1刷発行
発行所 株式会社 小学館
ISBN978-4-09-290646-4
C8097 \1500E