キャシー・スティンソン 文
(Kathy Stinson)
マリー・ラフランス 絵
(Marie Lafrance)
さくま ゆみこ 訳
戦争が終わったが、戦争前の綺麗な街には戻らない。
アンネリーゼと弟のペーターは、お腹をすかせて市場を歩いていると近くの大きな建物に人々が入っていくのが見えた。
食べるものがもらえるのかと思い二人は列に並びました。入ると、たくさんの本が並べられてていました。
戦争前に、パパがよく図書館に連れて来てくれたことが思い出されますが、パパは亡くなり、図書館もありません。
女の人が、大人の人と本の話をしていました。ペーターは、ゾウの絵本が気に入り、持って帰っても良いか聞きます。
すると、「また明日いらっしゃいな」と言われます。
翌日、本のある大広間に行くと、女の人が、子どもたちに「フェルディナンドという牛」の本を読んでいました。
女の人は、いろいろな国から来た本のことを二人にしてくれました。
アンネリーゼとペーターは、絵本の物語の話をし、楽しい夢を見ました。
本を読んでくれた女の人は、1891年にドイツに生まれたイエラ・レップマンという人だそうだ。
子どもの本の展示会を開こうと20カ国に手紙を出し、4000冊の本を集め、1946年にドイツの４都市で巡回展示会を開きました。
そして、1951年に「子どもの本による国際理解」についての国際会議を開き、国際児童図書評議会(IBBY)設立のきっかけになった。
2021年7月19日 初版第1刷発行
発行所 株式会社小学館
ISBN978-4-09-725123-1
C8771 \1600E