新井 良二 作
はっぴぃさん（出版社サイト）
のろのろの僕、あわてんぼうの私が願い事を聞いてもらいたくてはっぴぃさんを訪ねる。
はっぴぃさんは、困ったことや願い事を聞いてくれる。山の上の大きな石の上に時々来るそうだ。
のろのろの僕は、のろのろと、あわてんぼうの私はあわててどんどんと山に向かって進みます。
二人は、山の上で、はっぴぃさんの大きな石を見つけ、お互いに、はっぴぃさんに会いに来たんだと思いました。
二人は、石の上で、はっぴぃさんを待ちますが、かたつむりやうさぎなどがきますが、あとは何もきません。
二人は、一緒に座り、お互いに、はっぴぃさんに聞きたかったことを言い合います。
太陽が、二人の話を聞いています。
のろのろは、丁寧だからだ、あわてんぼうは、一所懸命なんだと二人は言い合います。そして笑い合います。
太陽も笑います。はっぴぃさんはきませんでしたが、二人ははっぴぃさんに会えたように思いました。
違う二人が、言いたいことを言い合える世界を描いた明るい、かわいい絵本だと思う。
しかし、表紙の裏や作中の山の麓に戦車が描かれているのに気がついた。
平和を願って、この絵本が作られたと思います。
2003年9月 1刷発行
2007年7月 11刷発行
発行所 株式会社偕成社
ISBN978-4-03-331280-4
C8793 \1300E