ジョン・バーニンガム 作
(John Barningham)
たにかわ しゅんたろう 訳
35年くらい前に出版され、読み継がれている絵本だ。
主人公のジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシーは、いつもお勉強しに、てくてく出かける。
いつも途中で、障害物に出会う。
ワニがマンホールから出てきて、カバンに噛みついて離さない。手袋をかたっぽ投げつけてやっと離してくれる。
しかし、先生は、この辺りのげすいにワニは住んでいないと信じてくれません。
そして、居残りで、＜もう わにの うそは つきません、てぶくろもなくしません。＞と300回書くように命令します。
あるときは、茂みからライオンが出てきてジョンのズボンを破いてしまいます。
学校に遅れたジョンは、先生に、信じてもらえず、罰を与えられます。
また、あるときは、橋の上で、高潮にあい、びしょ濡れになり、流されそうになります。
先生は、信じてくれず、罰を与えます。
ジョンは、道を急ぎ、何も起こらなかったので、間に合います。
すると、先生は、大きな毛むくじゃらのゴリラに捕まって屋根におる、すぐにおろすことと言う。
ジョンは、大きな毛むくじゃらのゴリラなんてものはこの辺りの屋根にはいませんよと応えます。
先生から受けた理不尽な罰に、ジョンが機転の効いた対応で応える痛快な絵本である。
1988年9月 初版発行
2016年1月 第45刷発行
発行所 (株) あかね書房
ISBN978-4-251-00517-5
C8397 \1500E