礒崎 新 著
建築家の著者が、ガウディについて語り、ガウディの代表的6作品を厳選し紹介している。
紹介しているのは、以下である。
ボテーガ・デ・ガラーフ(Bodega de Garraf): 酒蔵管理人一家用の住宅
コロニア・グエル教会地下聖堂(Cripta de la Iglesia de la Colonia Güell): 教会の構想のうち地下聖堂のみ完成。塔のため、逆さ吊り実験が行われた。
グエル公園(Parc Güell): 住宅都市のために作られた公園。
カサ・バトリョ(Casa Batlló): 集合住宅をガウディが増改築。曲線を駆使した。
カサ・ミラ(Casa Milà): 巨大な高級集合住宅、「ラ・ペドレラ」（石切場）の愛称で親しまれている。
サグラダ・ファミリア聖堂(Sagrada Família): 1883年から建設が続いている。バルセロナのモニュメントとなっている。
著者は、「ガウディが大嫌いだ」と発言したこともあるそうだ。しかし、これは、未完のサグラダ・ファミリアとガウディが神話化されていることを嫌ってのことのようである。
そして、ガウディは、構造的合理性を追及している。そこから学んでいるとも述べている。
ガウディの没後100年近く経過する中、ガウディの最後の設計もわからず、サグラダ・ファミリアをガウディ建築として完成させることの意味を問うていると思う。
2012年7月25日 発行
発行所 株式会社 新潮社
ISBN978-4-10-602234-0
C0352 \1600E