ナイジェル・グレイ 作
(Nigel Gray)
べサン・ウェルビー 絵
(Bethan Welby)
もりうち すみこ 訳
グレースは、お隣のフィリスにケーキを届けます。
フィリスは、玄関ドアを開けて、「あなたどなた？」「おうちはどこ？」と聞きます。
グレースが、シチューをフィリスの台所に持っていきます。
フィリスが、「あなたの名前は？」と聞き、「自分の名前はフィリス。いいと思う？」と言います。
グレースが、クッキーを焼いて、フィリスに少し持っていきます。
フィリスは、「お茶を淹れる」と言って、ヤカンに牛乳を注ぎます。
「それで、あなた、なんて子？」「私の名前は・・・。思い出せない。」と笑います。
グレースとフィリスは、お話を続けます。あるとき、フィリスが、フランスに旅行に行くと旅行準備しています。
老人ホームに入ったフィリスをグレースが訪ねます。グレースを娘や孫と思っていることもありますが、好きなことには変わりはありません。
グレースは、フィリスの息子にフィリスがかつて飼っていた馬に会いにいき、乗っている写真を撮ってもらいます。
グレースは、フィリスに、その写真を見せて、「あなたの馬よ、乗っているのがわたし」と言います。
「あなたは、・・・グレース。」「なんだっけ、わたしのなまえ？」と言います。「フィリス」とグレースは教えます。
「そう、それだ。」フィリスとグレースはだいの仲良し。
少女が、記憶を無くしかけたおばあさんと自然に付き合い、友情を育みます。
このように、自然に付き合えたら素敵です。
2023年5月 初版発行
発行所 ゴブリン書房
ISBN978-4-902257-45-8
C8797 \1600E