たじま ゆきひこ 作
なきむしせいとく（出版社サイト）
1945年の沖縄、なかませいとくの話です。
せいとくは国民学校の2年生なのにいつも泣いているので、みんなから「なちぶー」と呼ばれている。
日本は、戦争しています。男は、中学生までも軍隊に入りました。
アメリカの軍艦に取り囲まれ、南に逃げることになりますが、ガマの日本兵は助けてくれません。
米軍の上陸で、多くの人が傷つき倒れます。追い詰められた日本兵は、ガマで、泣き声をあげる赤ちゃんにも容赦はありません。
戦場に巻き込まれた人も容赦なく殺されます。アンマーは艦砲射撃で、死にます。
せいとくは、死んだアメリカ兵と共に運び出され、助け出されますが、左手を失いました。
米軍の収容所の孤児院で、終戦を迎え、収容所の青空学校に入りました。
別の収容所にいた妹と再会し、二人で生きていくことを誓います。
戦争が終わり10年に、みんなで、畑をつくり、野菜ができるようになったが、土地を取り上げられ軍事基地が作られることになる。
沖縄が、日本に戻ったら、軍事基地はすぐに無くしてしまうさぁと思う。
作者は、平和の大切さを願う心を伝えるため、沖縄戦を絵本にしている。早く戦争のない世界が訪れることを願う。
2022年4月30日 第1刷発行
発行所 株式会社 童心社
ISBN978-4-494-01248-0
C8793 \1600E