オリヴァー・ジェファーズ 著
(Oliver Jeffers)
tupera tupera 訳
お父さんと二人の子供が、スーパー宇宙カーで、旅に出る。
バックミラーにドライブにかかった時間ぶん昔の地球の姿が映る。
時速60kmで進むと、月まではだいたい1年かかる。バックミラーに1年前の地球の姿が映っている。
78年のドライブで、金星にまで行ける。1900年の中頃、大きな戦が起きていた。
150年のドライブで、水星に行ける。1800年代後半で、アフリカ大陸の奪い合いが起きていた。
170年のドライブで、火星に到着する。1800年代中頃で、クリミア戦争が起きていた。
太陽までは、285年のドライブになる。1700年代中頃で、アメリカ独立戦争が起きていた。
500年のドライブで、小惑星帯で一番大きな天体ケレスが見えてくる。そのころ、スペインがアステカ帝国を征服した。
木星までは、1200年かかる。ヴァイキングが、海に進出した。
土星までは、2400年。中国で、万里の長城が作られていた。
天王星までは、5000年くらい。バビロニアやエジプトで、動物や金属を戦いに使い始めた。
海王星までは、8000年くらい。氷河期が終わり、人々が土地をめぐって棒や石を使って争っていた。
1万1千年走ったら、冥王星に到着。この頃は、人は少なく、生きることに精一杯で、場所の取り合いする暇はなかった。
太陽系の惑星の距離感を地球の時間の流れに置き換えた絵本である。どの惑星に相当する時期にも地球では戦争や争いが起きていたことが悲しい。
2023年5月20日 初版第1刷発行
発行所 株式会社ほるぷ出版
ISBN978-4-593-10381-2
C8797 \2000E