ポーラ・ホワイト 作
(Paula White)
いけだ さちこ 訳
海辺の小さな村のお話である。
小さなお店がいくつかある。
多くの人々は、漁に関係した仕事をしている。海が生活の中心である。
海がしけたときも美味しい魚をとるため、みんな一緒に働いている。
僕の父さんは、漁師じゃない。パン屋だ。毎日、太陽が昇る前、船が戻る前から、安全で、暖かな建物の中で、パンを焼く。
父さんは、カフェで使うパンをカゴいっぱい焼く。船大工たちが大好きなベーコンサンドイッチになる。
甘いバンズをたくましい女の人たちに届ける。
箱に入れたビスケットを漁師たちは海に持っていく。
どうして父さんはただのパン屋なんだろう。
パンやバンズやビスケットがあるから、村の人たちがこんなふうに生活していけるんだ。
パン屋という父の仕事の大事さに気づき、誇りを持つことができた少年の物語です。
穏やかな鉛筆画がふんわりしたパンを感じさせるような絵本です。
2024年1月20日 第1刷発行
発行所 BL出版株式会社
ISBN978-4-7764-1109-3
C8798 \1600E