佐久間 薫 著
お家、見せてもらっていいですか？（出版社サイト）
主人公は、3年生の家村道生だ。散歩好きの道生は街で、家を見るのが好きだ。
中はどうなっている、どんな人が住んでいると想像してしまう。そこで、自由研究のテーマを「家」にした。
8軒の家を訪ね見学させて欲しいとお願いする。お礼に、チョコDEパイというお菓子を用意している。
訪ねる家は、小説家の大きな日本家屋、ふたり暮らしのツタの家、ミニマリストのコンパクトハウス、おばあちゃんのゴミ屋敷、
アイドルの要塞の家、同級生のお城のような豪邸、増築しすぎのシェアハウス、お兄さんの自作の山小屋、である。
どの家でも、道夫の見学を最初は断るが、道夫の熱心なお願いに根負けして、道夫を招き入れて、道夫の質問に答えてくれる。
実は、道夫のお母さんも先回りして、それぞれの家の人に、道夫の見学をお願いしている。
どの家の住人も、こだわりや、悩みを抱えている。道夫の問いかけや、道夫との話で、心の扉が開かれるようだ。
最終話で、道夫は、かつて駄菓子屋だった空き店舗を借りて、自由研究の発表会を開催する。
発表会には、見学した家の住人たちが、集まり、交流する。
素朴な絵のコミックで、道夫が、街の人々をゆるくつなぎ、元気づけるストーリーだ。
2023年12月21日 初版発行
発行所 株式会社KADOKAWA
ISBN978-4-04-682718-0
C0095 \1400E