作 ゴンサロ・モウレ
(Gonzalo Moure)
絵 マリア・ヒロン
(Maria Girón)
訳 星野 由美
がっこうへの みちのりは、ひかりと かげと おとの ジャングル。
通学するパパと女の子のお話である。
パパは、目が見えない。女の子は、かすかに見える。
見えない二人にとっては、クルマは、動物のようだ。パンダ、てんとう虫、ジャガー、ライオンもいる。
パパは、見えないけど、心の中で見ている。
女の子は、少し見えるので、パパが、「ぼくのガイドさん」と呼ぶ。
パパは、たよれる「隊長さん」だ。
探検のクライマックスは、28歩の横断歩道だ。そこは大きな川だ。
赤のモヤモヤが青のモヤモヤになったら、パパの手を引っ張り合図を送る。
ごうごううねる川。橋を渡ってゆく。橋が壊れたら？ 最後の28歩目。飛び上がって、ついた！右に曲がったら、学校だ。
目も悪い親子の感じる身の回りの世界がジャングルに例えられて、何となくわかる気がした。
明るい色合いで、綺麗に描かれた絵本である。
2024年1月10日 第1版第1刷発行
発行所 株式会社PHP研究所
ISBN978-4-569-88147-8
C8797 \1700E