著者 アマンダ・ゴーマン
(Amanda Gorman)
訳者 鴻巣 友季子
詩集はあまり読んだことはなかったが、著者が、2021年、バイデン大統領就任式で、自作の詩を朗誦した詩人と知り手に取った。
就任式では、『わたしたちの登る丘』という詩を朗誦した。就任式では、毎回詩が朗誦されるようだが、著者は最年少だそうだ。
本書では、パンデミックに襲われた世界、民主主義が軽んじられ、差別も残るたアメリカや世界のことがうたわれる。
詩を魚や議事堂などの形にグラフィカルに表現したり、背景色を変えたページに印刷したり、過去の手紙現物写真をもとにしたもの、引用の部分部分を伏せた消去詩など、様々な試みが行われている。
原文の言葉の詩的表現、韻や同じ語源や似た言葉などを日本語で、再構成する翻訳は大変だったろうと思う。
短く、共感を持った詩を記す。
EVERY DAY WE ARE LEARNING
わたしたちは日々身につける
わたしたちは日々身につける、
安逸(イーズ)より本質(エッセンス)をともなう生き方を、
敵愾心(ヘイト)なくてきぱきと(ヘイスト)動く方法を。
自分の力を超えた痛みをどうしたら
吹っ切れるだろう。
希望というのは技能と技術と同じで、
実践なしには持ちえないもの、
自分に求める、基本中の基本の創作物。
2024年6月30日 第1刷発行
発行所 株式会社 文藝春秋
ISBN978-4-16-391866-2
C0098 \2950E