作者 わたり むつこ
画家 でくね いく
4匹の子うさぎきょうだいのお話です。
今日は秋祭りの日です。町の通りでは、うさぎの行列が行われています。
行列は、おちばおくりの歌を歌いながら、かごから落ち葉を散らしながら進みます。
子うさぎ達は、行列を外れて、大好きなぶな爺のところに行ってみようとします。
森は、落ち葉でいっぱいです。道がわからなくなり、「ぶなじいー！」と呼びます。
かすかに、おちばおくりの歌が聞こえます。近づいてみると、木のうろから音が漏れています。
ぶな爺の「おとぶくろ」です。ぶなじいと会うことができた子うさぎ達は、ぶな爺におちばおくりの歌を歌いました。
子うさぎ達は、ぶな爺に帰る道がわからないと伝えました。
ぶな爺は、幹を揺らして、大きなぶなの葉っぱを落としました。
「それをしっかりにぎっておかえり」とぶな爺が言いました。
葉っぱが、子うさぎ達をぐいぐい引っ張ります。
子うさぎ達は、おちばおくりの歌を歌いながら、家に戻ることができました。
家では、おばあちゃんが出迎えてくれました。
子うさぎ達はおばあちゃんの人参スープをたくさん食べました。
子うさぎ達は、ふとんの中で、ふかふかの落ち葉の中にいる夢を見ました。
秋の紅葉がきれいな、ほのぼのした絵本でした。
2021年11月1日 初版発行
発行所 のら書店
ISBN978-4-905015-60-4
C8793 \1600E