著 青崎 有吾
地雷グリコ（出版社サイト）
高校一年の射守矢真兎がいくつかのゲームを戦い、勝ち抜く短編集だ。
表題作の「地雷グリコ」は、高校の学園祭の会場を巡って、真兎が生徒会メンバーと戦う。
ジャンケンの勝ち手で、決められた段数の階段を上り、早くゴールした方が勝ちだ。
普通の「グリコ」と違うのは、途中の階段に、地雷を仕掛けることができる。
地雷を踏んだ側は、階段を10段下がらなければならない。
相手にどうやって地雷を踏ますか、双方とも頭を巡らす。
最後の「フォールーム・ポーカー」で、真兎は同じ中学だった絵空と1億1千万相当のチップを巡って戦う。
特別のルールが付加されたポーカーのゲームに、真兎と絵空が、ルールを逸脱しない範囲で、さまざまな手を使って勝負を行う。
真兎は、お金に興味があるわけではなく、中学で、友人の鉱田と絵空、真兎の中であった何らかの遺恨を晴らそうとしているようだ。
本格頭脳バトル小説と言われるだけあって、読み応えのあるストーリーだった。
2023年11月27日 初版発行
2024年7月10日 10版発行
発行所 株式会社KADOKAWA
ISBN978-4-04-111165-9
C0093 \1750E