作 ブリッタ・テッケントラップ
(Britta Teckentrup)
訳 三原 泉
山火事に追われたこぐまのお話である。
ぶなの木の根元に座り鳥のさえずりをきき、美味しい野いちごを集め、ほら穴の葉っぱをしきつめたベッドで気持ちよく眠る。
そんな幸せな毎日を過ごしていたこぐまの森が火事になりました。
こぐまは、逃げて、落ち着ける場所を探します。
しかし、木の根元には、うさぎが住んでいます。
葉っぱの茂みで、ベットを作ろうとすると、キツネが、唸りました。
野いちごを食べようとするとイノシシが俺のものだと言います。
遠くまで歩き、もとの森と全然違う森に辿り着きますが、座り込んで、泣き出してしまいます。
別の森で、りすやとり、こねずみが、こぐまに声を掛けてくれました。
こぐまは、「僕がいてもいいところあるかな？」と聞きます。
「ここは誰がいてもいいんだよ」
ここの野いちごも鳥のうたも初めてのものです。柔らかい苔の上に横になると安らかな気持ちになります。
こぐまは、新しい居場所を見つけることができたようです。絵も穏やかな絵本です。
2024年8月25日 第1刷発行
発行所 BL出版株式会社
ISBN978-4-7764-1123-9
C8798 \1800E