作・絵 やなせ たかし
やさしい ライオン（出版社 サイト）
やなせたかしの最初期の絵本である。
ある野外動物園にみなしごのライオンがいた。
いつもぶるぶる震えていたので、ブルブルと名づけられていた。
むくむく太ったムクムクという雌犬がライオンのお母さんの代わりをすることになった。
ムクムクは、ブルブルに子守唄を歌って聴かせ、色々な躾もしました。
ブルブルは、やさしく、立派なライオンになりました。
ブルブルは、都会の動物園に移され、ムクムクと離れ離れになりました。
ブルブルは、サーカスの人気者になりました。ある時、遠くから懐かしい子守唄が聞こえました。
ブルブルは、檻を破り、町を飛び越えて、死にそうになっているムクムクを見つけました。
ライフルを持った警官隊が、ライオンのあとを追いかけました。そして、撃ってしまいました。
ブルブルは、ムクムクを胸に抱いて倒れていました。
雪の丘に、ムクムクの足跡がついていましたが、途中で消えていました。
年寄りの犬を背中にのせたライオンが飛んでいくのを見たという人もいました。
穏やかな優しい絵本でした。
1975年1月 初版第1刷発行
2020年4月 初版第83刷発行
発行所 株式会社フレーベル館
ISBN978-4-577-00302-2
C8771 ¥880E