生誕のファサード*
サグラダ・ファミリアの礼拝堂は平面図としては、十字形になっており、十字の上に相当するのが、写真の右側に当り、後陣となっている。写真手前が、生誕のファサードとなっている。塔まで入れて写真を撮ろうとすると建物から大分離れなければならない。
教会全体が見えるように、生誕のファサードの側には、庭園が作られている。
*ファサードとは、建築用語で、建築物の正面の外観、道路側からみた外観のことを言うそうだ。
生誕のファサード
もう少しアップで撮影したものだ。生誕のファサードの左手のまだ、石が白い部分は、身廊側面となっている。身廊内部は、2つのアーチから構成されている。
生誕のファサードは、イエスの誕生に歓喜し、祝う自然をあらわすとのことだ。
この写真では、見えないが、生誕のファサードの幾つかの彫刻や身廊ファサードの上のフルーツなどの彫刻は、日本人石彫家で、専任彫刻家でもある外尾悦郎氏の作品だそうだ。
聖母マリアの戴冠
愛徳の門(生誕のファサードの中央部の最大の門で、ベツレヘムの門となっている)の上部にある。
聖母マリアが神への献身的な愛に対して、戴冠される瞬間をあらわしている。
サグラダ・ファミリア（聖家族）教会と言われるのは、イエスと聖母マリアに加え、聖ヨセフからなる聖家族へ捧げる教会だからだそうである。
聖母マリアの戴冠の下の部分の写真である。
上の方から、
・マリアの受胎告知
大天使ガブリエルがマリアに神の子の母に選ばれたことを告げる場面
・音楽を奏でる天使達
ハーブ、ファゴット、バイオリン、民俗楽器３の6人の天使
・(下左) 三賢王の礼拝
・(下右) 羊飼いの礼拝
この下が、聖堂への入り口となっている。
柱を少し傾け屋根の重みを受けている。また、柱は、樹木を模して、節から枝別れした構造である。聖堂全体が、森の雰囲気を出している。柱の断面図は、下から上に向かうに従い、面数が増えて行く。
生誕のファサードと反対側の西側の方角にある。
キリストの死に至る生涯最後の日々を表す彫刻群である。
・(左下)ユダの接吻
・(右下)ペテロの否定
・(中段)ベロニカと福音書
ゴルゴダの丘に登る途上、イエスが2度目に倒れた場面。中央にいるベロニカは、イエスの顔が残った布を示している。中段の左端の福音者の顔はガウディをモデルにしているそうだ。
・(上)十字架磔刑
水平になった十字架である。イエスの左下には、マグダラのマリアがひざまずき、聖母マリアが、ヨハネに慰められている。
逆さ吊り実験
聖堂の地下部分が、資料館になっている。そのなかに、鎖が重力に従って描く懸垂曲線を使って、教会の構造を実験したものが展示してある。これを逆さにし、懸垂曲線の構造で、レンガを積めば、重力を上手く支えることが可能になる。ガウディの建物の構造の基礎になっているとのことである。
他に、受難のファサードのガウディによる原画なども展示されている。
また、ガウディの墓も地下礼拝堂にあり、資料館から窓越しに望める。
聖堂付属小学校
教会建設現場で働く労働者や近隣の家庭の子供達のためにガウディが設計した学校。
波形の屋根と側面をもっている。
内戦で、かなり被害を受けたものを、再建したそうである。