R.L.スティーヴンソン 著
大佛 次郎 訳
本書は、訳者の生誕百年を記念して、復刊されたものだそうである。
70年前の訳を元にしていると言うことであり、怪奇なストーリーであるが、言葉は分かりやすく、また、品の良い表現がされている。
作品は、映画等でもタイトルを何度も目にした有名なものである。
まったく関連性がなさそうなジキル博士とハイド氏の意外な関係が、後半解き明かされる展開で、量的にもあまり多くないので、一気に読める。
ストーリーとしては、ジキル博士が自分の心に潜む善悪の2面性の内、悪の人格を世間から高尚な紳士として認められている自分(ジキル)の名を汚すことなく、解き放ち、思う存分に、放蕩をしたいと言うことから始まる。
ジキル博士は、学問上の発見から、自分の肉体・性格を悪の人格に変身させることに成功し、ハイド氏となり、悪事を楽しむ。
しかし、やがて本来のジキル博士に戻れなくなり、不幸な結末になる。
1997年4月30日 第1版第1刷発行
発行所 (株)恒文社
ISBN4-7704-0930-3
C0297 \1200E