トム・ケリー＆ジョナサン・リットマン 著
鈴木 主税・秀岡 尚子 訳
IDEOはシリコンバレーのパロアルトに本社を置くアメリカでは有名なデザイン会社だそうである。
PDAのパームやパソコンのアップルなど斬新なデザインのヒット商品を出している会社が顧客となっている。
また日本のメーカーでもデザインを依頼している所は多いようである。
書中でもNECのノートPCや良品計画の壁掛けCDなど事例として出ている。
本書は、美しい写真を沢山差し込んだ本である(原書よりも写真は多くなっているそうだ)が、デザインを紹介するものではなく、IDEOで、どのようにして新しく価値のあるデザインをつくり出しているか、その手法や企業カルチャーを述べたものである。
また実際に新しいデザインを限られた時間内で生み出すプロセスをTVのプログラムとして、実演するなどのパフォーマンスも行っている。
手法としては、ブレイン・ストーミング、プロトタイプ、利用者観察、チーム作り、楽しい経験の提供、動詞での発想、等など述べている。
個々の手法やプロセスの項目自体は、オーソドックスな印象があるが、効果的に実践し続けているところが他の企業にない文化だと思った。
2002年7月31日 初刷発行
発行所 (株)早川書房
ISBN 4-15-208426-X
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