佐野 眞一 著
2001年2月に出た同名の本（だれが「本」を殺すのか）「本コロ」の続編に当たる本である。
「本コロ」は、出版業界全体の低迷を色々な観点から、原因追求した本であった。
本書は、この本の出版の後、関連して行った講演、対談、さらに、この本に関する書評をまとめた物である。
論旨などは、基本的に同じであるが、一冊の本の出版で、このような多数の講演依頼や書評が書かれるのは、如何に、この本が世の中に（出版、流通、図書館など本に関わる業界が中心とは思うが）、インパクトを与えたかの査証だと思う。
この本（講演）の中では、さらに、筆者のノンフィクション作品への思い、取材・告発などルポタージュで必須の活動が個人情報保護法により規制される可能性のあること、「東電OL殺人事件」での司法の問題などを述べている。
筆者の私淑する宮本常一のように全国を自分の足で徹底的にまわり取材するスタイルを筆者もとっている。
筆者も大変なバイタリティのある人のような気がする。
2002年5月3日 第1刷発行
2002年5月19日 第3刷発行
発行所 (株)プレジデント社
ISBN 4-8334-1738-3
C0095 \1600E