ジョン・スティーブンス 著
こだま ともこ 訳
3姉弟妹を主人公としたファンタジー （エメラルド・アトラス）の続編である。
前作で、魔術書”エメラルド・アトラス”を巡り魔女と戦った3姉弟妹は、現代に戻って孤児院で生活している。
魔法使いのピム博士は、魔術師ダイヤ・マグヌスと太古から争ってきているようだ。
3人は孤児院で、ピム博士を待っているが、そこにスクリーチャーと言う怪物が3人を襲って来る。
エメラルド・アトラスの魔力を操れるようになっている長女のケイトが、怪物を連れて、時空を越える。
しかし、ケイトは戻って来ず、ピム博士とダイヤ・マグヌスに仕えるロークの戦いが始まり、ピム博士と残った二人の兄妹は、逃げる。
戦いに勝つためには、『始まりの書』ファイヤー・クロニクルをロークに発見されないようにする必要がある。
また、ファイヤー・クロニクルには、3姉妹の両親が消えてしまった原因や、ケイトを助け出す秘密も隠されているようだ。
ケイトは、過去のニューヨークに移動していたが、エメラルド・アトラスも消え、現代に戻ることができなくなっていた。
そこで、レイフと言う少年に遭遇する。レイフは普通の人間に迫害されている魔法の使える子どもたちを守っている。
ケイトとレイフは、お互い知っているような気がするが理由は判らない。
3姉弟妹の長男であるマイケルが、ファイアー・クロニクルを手に入れて、姉のケイトを助け出そうとする。
これまで姉頼みであったマイケルが、弱気を乗り越え成長してゆくなかで、ファイヤー・クロニクルの持つ魔法の力を身につける。
本書では、戦いのシーンも多いが、あたかもスペクタクル映画を見たかのような読後感があった。
2013年12月25日 初版発行
発行所 あすなろ書房
ISBN978-4-7515-2356-8
C8097 \2400E